I'm still alive

Art/performance/October,2017-

私は定期的に絵の具を全身に浴びます。

その行為は私にとって生きていく上で欠かせない行動で、固有の自分を確立させるための儀式です。

高校時代から定期的に絵の具を被り続け、気づけば8年目です。

一見絵の具を被るという行為は日常的な生活から逸脱した、突飛な行動に思えますが、例えばキリスト教が日曜日に教会へ行くように、また民族が通過儀礼として時期が来たら自分の体にダメージを与えるように、そういった習慣や、儀式、確認の方法が私の場合絵の具を被るという行為だったのです。

私はその行為を行わないと、生きている感覚を見失ってしまいま​す。

この行動のきっかけとしては、過去に受けた家庭内暴力が主な原因となっています。約20年の間、その環境によって自己喪失を常に抱えており、自分のアイデンティティの確立や、存在について固着しています。

「生きている」という感覚は、不思議な事に生きていると徐々に忘れてしまいます。私はこの行為を繰り返す事で、生きている感覚が無くなる恐怖を取り除いて、自分が生きている事を確認しています。

また、絵の具を纏う事はあらゆる自身の情報が抽象化され、外部から守られた存在となります。

その時私は、自身・他者のどちらから見ても普段の私ではなく、誰でもない何かなのです。社会からしばし解放される瞬間こそ、本来の自分へと立ち戻る作用が働くのだと感じています。

普段とは異なる自分を纏う行為が、結果的に自分を認知できる事に繋がります。

​私は、そのような圧倒的な体験を生身の身体を用いて紡ぎだし、絵の具を纏うという抽象化された観点から体現していく実践者でありたいのです。